三連休が終わってしまいます。
この辺りではなんの問題もなかった台風19号ですが、関東のほうでは甚大な被害が出てしまったようです。
科学の進歩とともに天候や気象を操作する時代がやってくるのでしょうか…
そうなれば被害も最小限にできるでしょうが、私の生きている間には無理そうですね…
この三連休最終日も家でおとなしく読書ですね。
今回は小池真理子の墓地を見おろす家。
角川ホラー文庫の一冊で、初版は1988年7月になっています。
改訂版が平成五年の2月でその後も版を重ねている作品です。
都心の買物や交通の便のいい、管理人駐在の全戸南向きの新築マンション。
格安であったこの物件に主人公一家が引っ越してくるところから物語は始まります。
格安の理由が周辺が墓地、寺、火葬場に囲まれ、空き地や廃墟も点在する区画だったということです。
一家は本人以外に妻と娘、犬と鳥という構成の一般的家庭。
全14戸のうち6戸しか入っていない上に、引っ越してすぐに鳥が死ぬというアクシデントが不安をあおります。
この作品は書かれたのが30年前ということもあり、携帯電話はありませんし地下倉庫が建築基準法を完全に無視しています(苦笑)
一基のエレベーターのみがアクセス経路というのはビックリで、そこが怪異の中心というのがまったくもってあり得ない状況です。
ストーリー的にはどんどん入居者が引っ越していき、次第に怪異もエスカレートしていく様子がゾクッとしますね。
ネタバレになりますが、完全無欠の救いのないバッドエンドに評価は分かれそうなします。
実話怪談にありがちな消化不良的な部分も残りますが、そこも味付けと考えるなら結構怖い一本です。
売れ続ける作品でもあるので、モダンホラーに興味のある方は手に取ってみてはいかがでしょう!
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