じっくりゆっくりとウイスキーを味わうのは久しぶりのような気がします。
今回のお酒はニッカの看板でもあるブラックニッカの新作!
ブラックニッカ誕生60周年の記念的製品です。
ブラックニッカのクリアブレンドには私もお世話になりました。
30度台の度数、1000円で買えるフルボトル、ウイスキーに慣れぬ舌には十分な美味しさ。
お金のない時はそこに角瓶とアーリータイムスをプラスしてローテーションしていましたね(苦笑)
最近は多少のボトルを飲み、量に関わらずピートの楽しみも覚え、シングルモルトの深さと個性、ブレンデッドの広さと気安さ。
経験を深めるほどにクリアブレンドは物足りなくなっていったのも事実。
とはいえ嫌いなわけではありません。
サントリーとともに日本ウイスキーメーカーの2トップであるニッカは、蒸留所のある余市と宮城峡モルトをメインに自信をもって造っています。
そういうことへの敬意をこめて私は商品ではなく製品、作るではなく造るという言葉に拘って書いています。
このボトルは度数43と少し強く、そのぶん芯がしっかりしているように感じます。
クリアは37程度で飲みやすいのはいいのですが…
チョコレートとも表現されていますが甘い香りに、ピートの穏やかな香りが複雑に絡みます。
味も軽く飲みやすい雰囲気もありながら深みも感じることができ、ピーティーな味わいも鼻から抜ける余韻に浸れます。
深みも納得の1956年蒸留の余市モルト、新樽熟成余市モルト、シェリー樽宮城峡モルトなどが絡み合う中、キーモルトはヘビーピートな余市との解説。
私は情報も酒のつまみだと思っています。
何も知らずに飲むのも面白いのですが、内情を知ったうえで飲むと人間の舌はおかしなもので見えないものが見えてくることも(笑)
このボトルは60周年記念ということで数量限定での生産となります。
超長期熟成モルトなんてそうそう大量にあるものでもありませんし、なくなる前にもう数本ゲットしておこうかと考えています。
価格的にも数量的にもプレミアはつかないでしょうが、個人的にはけっこう好きな味わいです。
このクラスとしては完成度が高く、コストパフォーマンスも高い!
もったいぶって飲むよりは気軽に飲むくらいでちょうどいいかも。
近所の酒屋にあれば2500円未満で買えるかも。
しかしウイスキーブームによる原酒不足により舶来品を超える国産品の価格高騰…
何とかならんのでしょうか(涙)
とはいえブラックニッカの生みの親でもある創業者であり初代マスターブレンダーでもある竹鶴氏への敬意とともに、ジャパニーズウイスキー黎明期に思いを馳せ…乾杯!
コメントを残す