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酒と物欲の日々 -Days of alcohol and greed-

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ラムってなにさ?

カリブ海に浮かぶ西インド諸島で生まれたお酒。
しかし原料も製造技術も外から持ち込まれたというのが、他のお酒とは大きく違う点です。

そしてこのお酒が世界中で飲まれるようになるまでには、人間の黒い歴史がかかわってきます。

余談ですが、パイレーツオブカリビアンの劇中でラムをあおるシーンがあり、イギリスでラムブームが!
消費は3割り増しになったそうです。
日本では微増(笑)

そんなラムとは?
見ていきましょう。

1.歴史

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西インド諸島

ラムは前述のとおり西インド諸島で生産されます。
これは原料であるサトウキビの一大産地であることが大きな理由です。

しかしこのサトウキビはコロンブスの新大陸を発見したときに、南ヨーロッパから持ち込まれました。
そして西インドの気候風土と見事にマッチし、世界一の産地になったのです。

このサトウキビを使って蒸留したお酒であるラムの起源は、大きく二つの説がありハッキリわかっていません。
ひとつは16世紀初頭にスペインの探検隊がプエルトリコに上陸した際に、持っていた蒸留技術を現地に伝えた説。
もうひとつは17世紀初頭にイギリス人が西インドのバルバドスに移住し、豊富なサトウキビで蒸留酒を造った説。
けっきょくのところ、真相はわかっていませんが17世紀に現地でラムが飲まれていたのは間違いありません。

そして世界に広まり始めるのは航海技術の発達する18世紀に入ってから。
広まった大きな理由は三角貿易といわれるものですが…
学校の授業は寝てた!って人も多いでしょうが、ラムはこの貿易で有名になりますので思い出してみましょう。

三角貿易とは、新大陸を含むヨーロッパ、西アフリカ、西インド諸島。

サトウキビ畑

サトウキビ畑

この三箇所を頂点とした貿易です。
これはアフリカの黒人たちを奴隷として西インドに送り、そこで強制労働をさせる。
そして空になった船にそこで生産された糖蜜を積み込み、アメリカのニューイングランドへ運ぶ。
最後にそこで造られたラムを積み込み、アフリカで奴隷の代金として支払われる。
これが大まかな概要です。

皮肉にもこの悲劇的な歴史のおかげで、ラムは世界的なお酒へと成長していきました。
命の水として親しまれたほかのお酒に比べ、かなり重い歴史を背負ったお酒なんですね。

その後の第二次世界大戦を経て大きく消費が伸び、1970年代後半になるとスピリッツ=ラムとまで言われるほどに!
日本への輸入は明治4年が最初のようですが、トロピカルカクテルのブームが起きる1979年以降に人気が出ました。

名前の由来は、現地の言葉で興奮をランバリオンと言ったことから、頭の部分が残ってラムになったのでは…というのが定説となっています。

2.原料と製法

原料はいわずもがなサトウキビですね。
一般的にラムはこの原料由来の香りや風味があります。

製造法はヨーロッパ伝来ですので大きくは変わりません。
しかし原料のサトウキビは性質上糖化工程が不要なので、ややシンプルになります。

ラムは風味と色合いでそれぞれ三つに分けられ、製造方法などが変わってきます。

風味で分けると、ライトラム、ミディアムラム、ヘビーラム。
色合いで分けると、ホワイトラム、ゴールドラム、ダークラム。

ライトラムは原料の糖蜜を水で薄めて、酵母を使い発酵させます。
これを連続式蒸留器で蒸留し水で薄めて熟成、濾過を経て完成します。
風味は穏やかで軽く、スムーズな味わいとなります。
濾過と熟成の関係で、色のついていないものがホワイトラムで、熟成の色を残したものがゴールドラムとなります。

ヘビーラムは製法が特殊で、糖蜜に酵母を加えて数日間放置して酸を生成させ複雑で雑味の多い下地を作る。
ここにサトウキビの搾りかすや前回の蒸留残液を投入して自然発酵を行う。
これを単式蒸留器で蒸留し、内側を焦がした樽で3年以上熟成させます。
このため複雑な香りと味わいで、褐色のヘビーラムが完成します。
ダークラムもほぼこれです。

ミディアムはライトラムとほぼ同じ工程で生産されますが、単式蒸留をする場合もあることと樽熟成を行うのが特徴です。
単にライトとヘビーをブレンドすることもあるそうですね。
ヘビーには及びませんが、風味豊かで濃厚でありながらも飲みやすくなっています。

主な生産国ジャマイカ、キューバ、ドミニカ、ハイチ。
その他の諸外国でもラムは造られています。

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西インド諸島周辺地図

3.所有ラム

現在の我が家での所有ラムは次のとおりです。

ホワイトラム

ゴールドラム

ダークラム






目次
1.お酒の定義、度数、プルーフ
2.醸造酒
3.蒸留酒
|-ジン
|-ウォッカ
|-ラム
|-テキーラ
|-ブランデー
|-ウイスキー
4.混成酒
|-ハーブ系
|-フルーツ系
|-ナッツ系

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